6月2日付北海道新聞社説
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/296474.html
党首討論 不信任をもてあそぶな(6月2日)
なんとも情けない政治の混迷である。
大震災後初めて開かれた国会の党首討論にはがっかりさせられた。被災地の苦難を分かち合おうとする気概も、政治のかじ取りへの見識も聞くことができなかった。
自民、公明両党などは討論の後、内閣不信任決議案を衆院に共同提出した。可決されれば菅直人首相は内閣総辞職か衆院解散・総選挙を迫られる。重大な局面である。
だが被災地の人々はもとより、多くの国民はあきれ返り、心底怒っているのではあるまいか。永田町の政争にうつつを抜かしている時かと。
与野党とも国民の厳しい視線を真剣に受け止めるべきだ。身勝手な政局の思惑をきっぱり捨て、全力で被災地の救援・復旧と福島原発事故の収束に当たる。非難合戦と口先だけの政治にはうんざりだ。
自民党の谷垣禎一総裁と公明党の山口那津男代表はともに菅首相の退陣を求めた。谷垣氏は開口一番「お辞めになったらいかがか」と迫り、被災地復旧の遅れや原発事故の対応の混乱、賠償のもたつき、民主党内からの首相批判などを並べ上げた。
首相が退陣すれば「与野党を超えて新しい体制をつくる工夫はいくらでもできる」とも述べた。
だが、そもそも退陣を拒否する首相との議論がかみあうわけがない。
「復旧・復興を菅首相の下で進めるのは不可能だ」と断じる谷垣氏、「与野党を超えて、どうやれば震災から復興し、原発事故の収束に向かえるか」と自らの手で危機を乗り切ると力む首相。堂々巡りのやりとりは建設的な討論からほど遠かった。
この党首討論は不信任案を提出するための単なるセレモニーにすぎなかった。置き去りにされたのは被災地の人々と、原発事故の収束に体を張る現場の作業員たちである。
与野党とも不信任案の駆け引きが先行し論議の場を台無しにした。
谷垣氏は原発建設を推進してきた政策を検証・反省し、事故収束への道筋を示す。被災地の復興に独自の構想を提起し政府に実行を迫る。それが長年政権を担ってきた自民党の役割だろう。いくら「新しい体制」を言っても肝心の中身が伴わないのでは何の説得力もあるまい。
首相の姿勢も見苦しい。目先の政局にきゅうきゅうとするあまり、これまで否定していた国会会期の大幅延長や第2次補正予算案の早期編成を突如持ち出した。大事な軸足がぶれては国民の信頼を失う。
首相に求めたいのは政治にまい進する気迫だ。未曽有の国難にあってリーダーとしての信念を持ち日本の再生に取り組む。いずれ政治責任が問われるのも当然のことである。
>だが、そもそも退陣を拒否する首相との議論がかみあうわけがない。
道新のアタマの中には「退陣を拒否する首相が問題」という認識は皆無なようです。「退陣を拒否する首相に退陣を迫るのが問題」というのが道新の認識です。「正義の菅政権に悪い野党がいちゃもん攻撃!」と言わんばかりであります。さすが御用新聞(嘲)。
>谷垣氏は原発建設を推進してきた政策を検証・反省し、事故収束への道筋を示す。被災地の復興に独自の構想を提起し政府に実行を迫る。それが長年政権を担ってきた自民党の役割だろう。いくら「新しい体制」を言っても肝心の中身が伴わないのでは何の説得力もあるまい。
>首相の姿勢も見苦しい。目先の政局にきゅうきゅうとするあまり、これまで否定していた国会会期の大幅延長や第2次補正予算案の早期編成を突如持ち出した。大事な軸足がぶれては国民の信頼を失う。
>首相に求めたいのは政治にまい進する気迫だ。未曽有の国難にあってリーダーとしての信念を持ち日本の再生に取り組む。いずれ政治責任が問われるのも当然のことである。
「いずれ」っていつよ(失笑)。最初から菅の「政治責任」なんか問いたくないし問うつもりもない御用新聞が、形ばかりの「反権力」ポーズなんかするなっての(嘲)。野党への批判が先に出て、権力への批判はその後に「首相の姿勢“も”」とついでのようにしか書かない新聞が、どうして菅の「政治責任」を追及なんかするものか(冷笑)。


by tom-h
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